表現の自由などが厳しく制限されているシンガポールで、性的マイノリティーの人たちの権利の向上を呼びかける大規模な集会が開かれ、政府の厳しい監視の中、大勢の若者が同性愛の合法化などを訴えました。
この集会は男性の同性愛が法律で禁止されているシンガポールで、地元のNPOが毎年開いているもので、ことしで9回目です。
集会は国内で唯一、デモ活動が認められている中心部の広場で行われ、集まった数万人の参加者は「愛は合法だ」などと書かれたボードを持って性的マイノリティーの人たちの権利向上を訴えていました。
多民族国家のシンガポールでは社会の融和を優先するとして、表現や集会の自由が厳しく制限されていて、政府はことしから新たに集会への外国人の参加や外国企業による協賛を禁止しています。
このため会場の入り口では身分証明書や手荷物の検査も行われ、物々しい雰囲気に包まれていました。
集会に参加した17歳の男子学生は「同性愛の人たちの権利を訴えるのは自由であるべきで、政府が外国人の参加を認めないのはとても残念だ」と話していました。
-- NHK NEWS WEB