女子大学生たちが私に言った。
「結婚や出産後の働き方がどうなるのか心配です、家族との時間も大切にしたい」
その言葉を聞いた時、20年ほど前の自分を思い出した。当時は就職氷河期。結婚後のことを考える余裕もなかったし、ましてそんなこと聞いたら採用されないだろうと思い言えなかった。今も子育てとの両立は綱渡り。そんな私を「将来働くための参考にしたい」と女子大学生たちが家にやって来たのだ。(ネットワーク報道部 飯田暁子)
今の女子大学生は4人に1人が専業主婦になりたいみたいだ。就職情報会社の調査にそう出ていた。その理由を大学院生の新居日南恵さんはこう分析していた。
「社会に出る前に尻込みしてしまうんです」
“長時間労働”“保育園探し”“ワンオペ育児”
「仕事と子育ての両立は難しいという認識が広がり、未来のライフプランが描けない」
それが専業主婦になりたいという願望につながっているという。
そこで新居さんは大学生だった3年前「家族留学」という制度を立ち上げた。子育てをしながら働く女性の家に“短時間留学“し、実際の生活を見させてもらう。将来のライフプランを描くためのロールモデルを見つけるのが狙いということだった。
-- NHK NEWS WEB