死刑囚の元暴力団会長が、行方不明になっていた男性の殺害を告白し、殺人の罪で逮捕・起訴された事件で、この死刑囚が、別の不動産業の男性の殺害にも関わったとして、警視庁は、4日にも殺人の疑いで再逮捕する方針です。
平成15年に前橋市のスナックで客など4人が銃で射殺された事件で、指示役として死刑が確定した住吉会系の元暴力団会長、矢野治被告(68)は、平成10年4月、東京・豊島区にあった暴力団事務所で、新宿区の不動産会社社長、斎藤衛さん(当時49)の首を圧迫して殺害したとして、殺人の罪で逮捕・起訴されています。
矢野死刑囚を巡っては、平成8年に行方が分からなくなった神奈川県伊勢原市の不動産業、津川靜夫さん(当時60)の殺害への関与についても告白する文書を警視庁に送り、去年4月、伊勢原市内の山林から津川さんが遺体で見つかっていました。
警視庁がさらに捜査を進めた結果、矢野死刑囚が、住吉会系の暴力団幹部など3人とともに、津川さんの殺害に関わったとして、4日にも殺人の疑いで再逮捕する方針です。
また、この暴力団幹部など3人は、いずれもすでに死亡しているということで、警視庁は殺人の疑いで書類送検することにしています。
これまでの調べで、津川さんは伊勢原駅前の土地を巡り、住吉会系の暴力団とトラブルになっていたということで、警視庁は詳しい経緯を捜査しています。
-- NHK NEWS WEB