北海道の日本海側を走るJR留萌線の留萌駅と増毛駅の間は、4日夜に最終列車の運行が終わり、開業以来95年の歴史に幕を下ろしました。
JR留萌線は大正10年、深川駅と増毛駅の間66キロ余りの全線が開業しました。
しかし過疎化などで利用客が減り、特に留萌駅と増毛駅の間16.7キロでは昨年度、1キロ当たりの1日の平均利用客数が67人と、北海道内で最も少なくなったことから、経営の合理化を進めるJR北海道はこの区間の廃止を決め、4日が最後の運行となりました。
4日は一日中どの列車も混雑し、沿線はカメラなどを手にした大勢の鉄道ファンなどでにぎわいました。そして、町民などが青いペンライトを振って見送るなか、予定よりおよそ30分遅れの午後8時15分ごろ、およそ300人の乗客を乗せた深川行きの最終列車が増毛駅を出発しました。
最終列車は午後8時45分ごろに留萌駅に到着し、95年続いた路線の歴史に幕を下ろしました。
廃止となった区間にはすでに路線バスが走っているほか、路線バスが走らない早朝と夜の時間帯にも、5日から増毛町が用意した乗り合いタクシーが運行されます。
JR北海道は、運行を継続する留萌線の深川・留萌間を含む北海道内の13区間、合わせて1200キロ余りについて、会社単独で維持するのは困難だと位置づけ、今後、路線を維持する場合の費用負担やバスへの転換などをめぐって、沿線の自治体などと協議したいとしています。
-- NHK NEWS WEB