大学生など15人が死亡した長野県軽井沢町のバス事故の原因について、調査委員会が報告書をまとめ、運転手の運転技術が十分でなかったため、ギヤを下げてエンジンブレーキをかけるなど、適切なブレーキ操作が行われなかった可能性が高いと指摘しました。
去年1月、長野県軽井沢町で東京の会社が運行するスキーツアーのバスが道路脇に転落し、大学生など15人が死亡、26人がけがをした事故について、国が委託した自動車事故調査委員会が報告書を公表しました。
それによりますと、事故は下り坂をおよそ1キロ下った場所で起き、転落の直前には時速95キロに達していたということです。
その際、ギヤは5速以上かニュートラルの状態になっていて、運転手が通常行うギヤを下げてエンジンブレーキをかける操作が行われていなかった可能性が高いと指摘しています。
さらに運転手は、ハンドル操作に気をとられて制動能力が高い補助ブレーキを使わず、フットブレーキも十分に踏まなかったと見られ、ブレーキには異常はなかったとしています。
また、運転手は大型バスの運転に5年ほどのブランクがあり、山道での運転技術が十分でなかった可能性があったのにもかかわらず、会社と運行管理者が指導や教育を十分に行わずに運行を任せたことが事故につながったと結論づけています。
-- NHK NEWS WEB