ドイツの大手自動車メーカー、フォルクスワーゲンは、F1と並ぶ自動車レースの最高峰とされる「世界ラリー選手権」から、ことしかぎりで撤退する方針を明らかにしました。
「世界ラリー選手権」は、市販車をベースに開発した車両を使ってヨーロッパを中心に各国で行われ、F1と並ぶ自動車レースの最高峰とされています。
フォルクスワーゲンは、「世界ラリー選手権」に2013年から本格的に参戦し、これまで4年連続でメーカー部門で総合優勝を果たしてきましたが、2日、ことしかぎりで撤退する方針を明らかにしました。
フォルクスワーゲンは去年発覚したディーゼル車の排ガスをめぐる不正を受けて、電気自動車の開発と販売に力を入れる新たな経営戦略を打ち出しています。
今回、「世界ラリー選手権」からの撤退を決めたことについて、フォルクスワーゲンは「電気自動車という今後の重要な技術開発により多くの資金や人材を投入する必要がある」と説明しています。
また、傘下のアウディもフランスで開かれている自動車耐久レースの「ル・マン24時間レース」を含む「世界耐久選手権」から年内で撤退し、今後、電気自動車のレースに力を入れると表明しています。
一方、日本の自動車メーカーは、ホンダが去年「F1」に復帰したほか、トヨタ自動車が世界ラリー選手権に来年から復帰するなど自動車レースに再び参入する動きが相次いでいます。
-- NHK NEWS WEB