成田空港の物品納入をめぐる汚職事件で、収賄の疑いで警視庁に逮捕された成田空港会社の元執行役員が、贈賄側の業者から接待で受けたタイへの旅行に、別の元役員2人も同行していたことが成田空港会社への取材で新たにわかりました。
成田空港会社の元上席執行役員、栗田好幸容疑者(64)は、会社が発注した物品の納入業務をめぐって、便宜を図った見返りに、千葉県内の建築会社の社長、越川勝典容疑者(47)らから現金60万円を受け取ったとして、収賄の疑いで警視庁に逮捕されました。
その後の成田空港会社への取材で、栗田元役員がおととし9月、贈賄側の越川社長から接待で受けたタイへの2泊3日の旅行に、別の元役員2人も同行していたことが新たにわかりました。
成田空港会社によりますと、同行していたのは、63歳の元上席執行役員と61歳の元執行役員で、いずれも去年6月に退任し、現在は、成田空港会社の子会社の社長を務めています。
会社の調査に対し、2人はいずれも旅行に行った事実を認め、「もともと友人だった、越川社長の父親とのプライベートの旅行だと思っていたが、当日にいたのは息子の越川社長だった。取引業者だとは知らなかったので、問題があるとは思わなかった。それぞれ相当分の20万円を栗田元役員に払った」と回答したということです。
成田空港会社は事実関係の確認を進めるとともに、今回の事件を受けて、再発防止策を検討しています。
-- NHK NEWS WEB