日本年金機構の職員だった男が年金事務所から個人情報を持ち出して元上司に渡した見返りに現金を受け取っていた疑いがあることが捜査関係者への取材でわかりました。警察は19日にも加重収賄の疑いで元職員を逮捕する方針です。
日本年金機構の元職員、葛西康祐容疑者(39)は、勤め先だった淀川年金事務所から平成26年から去年2月にかけて個人の住所や生年月日など20人分の情報を不正に持ち出したとして、元上司の松島功容疑者(50)とともに先月、窃盗の疑いで逮捕されました。
その後の調べで、葛西容疑者は、松島容疑者に指示された特定の人の個人情報を渡した見返りに、数回にわたり、現金合わせて10数万円を受け取っていた疑いがあることが捜査関係者への取材でわかりました。警察は19日にも葛西容疑者を加重収賄の疑いで再逮捕する方針です。
捜査関係者などによりますと、松島容疑者は10年前に年金機構を退職したあと、平成21年3月から1年間行政書士をしていたほか、探偵業などもしていたということです。警察は個人情報がどのように使われていたのかさらに詳しく調べることにしています。
-- NHK NEWS WEB