大手電機メーカー「ソニー」のグループ会社の元役員ら3人が、取り引き先の業者に架空の業務を発注し会社から合わせて1億円余りをだまし取ったなどとして東京地検特捜部に逮捕されました。
逮捕されたのはソニーのグループ会社で神奈川県厚木市にある「ソニーLSIデザイン」の元役員萩原良二容疑者(58)と元社員2人の合わせて3人です。
東京地検特捜部の調べによりますと、萩原元役員らは去年2月までの2年余りの間に取り引き先の業者に架空の業務を発注したり、発注金額を水増ししたりする手口で、現金1億円余りと50万ドル余りを取り引き先の口座に振り込ませてだまし取ったとして詐欺の疑いが持たれています。
ソニーは去年10月、こうした架空発注などでおよそ9億円の損失が出たとして逮捕された3人を含む5人を懲戒解雇したと発表し、刑事告訴に向けて検察側と協議を進めていました。
関係者によりますと、3人は当時の社内調査に対して、いずれも不正を認めていたということです。
特捜部は、3人が取り引き先の業者とともに金をだまし取ることを計画していたと見て、詳しいいきさつや資金の使いみちなどについて解明を進めることにしています。
-- NHK NEWS WEB