安倍総理大臣は政府の経済財政諮問会議で、2020年度までに「基礎的財政収支」を黒字化するとした目標の達成が困難だとする内閣府の最新の試算を踏まえ、歳出改革とともに「人づくり革命」などを通じて持続的な成長を目指す考えを示しました。
総理大臣官邸で開かれた政府の経済財政諮問会議で、内閣府は、2020年度までの黒字化を目指している国と地方の「基礎的財政収支」について、現状より高い、名目で3%程度の経済成長を続けても8兆2000億円程度の赤字となり、今のままでは目標達成が困難だという試算を示しました。
これについて、民間議員は今後、人材投資などの予算を拡充して成長力を強化することや、債務残高が膨らみ続けないよう、補正予算も含めて赤字国債の発行額に注意を払うことなどを求めました。
安倍総理大臣は会議の最後に、「財政健全化のためには歳出改革の着実な推進とともに、持続的な経済成長が不可欠だ」と述べ、歳出改革とともに、働き方改革や人材投資の強化など「人づくり革命」を通じて持続的な成長を目指す考えを示しました。
また会議では、麻生副総理兼財務大臣が、来年度予算案の編成に向けた概算要求基準について、人材への投資や企業の生産性向上のための施策に特別な枠を設け、重点的に予算を配分するなどとした骨子案を示しました。
-- NHK NEWS WEB