今月15日に行われる日ロ首脳会談に向けて経済協力の協議が進む中、「三井住友銀行」や「みずほ銀行」などがロシアの政府系ガス会社「ガスプロム」に対して、日本円でおよそ950億円を協調融資する方向で最終調整に入りました。
関係者によりますと、ロシア最大のガス会社「ガスプロム」への協調融資を行うのは、「三井住友銀行」と「みずほ銀行」、それにアメリカの大手金融機関「JPモルガン・チェース」の3つの金融機関です。
協調融資の規模は8億ユーロ(日本円でおよそ950億円)になる見込みで、今月15日に山口県で行われる日ロ首脳会談に合わせて合意する方向で最終調整を進めています。3つの金融機関は「ガスプロム」への協調融資の実績がありますが、今回、新たに協調融資を実施するのは、世界のエネルギー需要が増え成長が期待できるという見方が背景にあります。また日ロ首脳会談に向けて、政府が日本企業に対してロシアへの経済協力を呼びかけていることも、協調融資に踏み切る要因となったと見られます。
日本の金融機関では政府系金融機関の国際協力銀行が、ロシアの金融機関を介して現地企業に円建てで資金を貸し出す、総額300億円規模の新たな融資枠を設ける方針で、こうした企業の姿勢が日ロ首脳会談の成果につながるか注目されます。
-- NHK NEWS WEB