次世代のディスプレーとしてテレビやスマートフォン向けの需要が見込まれる有機ELパネルを量産化しようと、大手化学メーカーの間では、生産に欠かせない材料や技術の開発を強化する動きが広がっています。
このうち、住友化学は、有機ELパネルの生産に欠かせない新しい発光材料を開発しました。有機ELパネルは、液晶に比べて薄くて軽いうえ、曲げられるのが特徴で、電圧をかけるとみずから光を放つ発光材料が使われています。新たに開発された材料は、パネルに塗る際にムラが出にくいため、生産コストの大幅な削減が期待できるということです。
住友化学・有機EL事業化室の山田武部長は「有機ELパネルの量産では韓国が先行しているが、今回の開発は、日本のメーカーが作る有機ELの普及に貢献できるもので、販売を拡大させたい」と話していました。
また、出光興産は、韓国のLG化学と提携し、有機ELパネルの新しい材料の開発を加速させる方針です。有機ELの分野では、韓国メーカーが先行し、圧倒的な存在感を示していますが、日本の化学メーカーの間でも量産化に向けた材料や技術の開発を強化する動きが広がっています。
-- NHK NEWS WEB