北朝鮮が海外からの観光客誘致の目玉としてピョンヤンで26日から開催を予定していたビール祭りが急きょ中止になり、北朝鮮で深刻な被害が出ている干ばつが影響しているのではないかという見方も出るなど背景に関心が集まっています。
北朝鮮は国産のビールを使った「テドンガン(大同江)ビール祭り」と呼ばれる催しを26日から来月いっぱいまで開催する予定でしたが、北朝鮮の観光ツアーを取り扱う中国・北京の旅行会社などによりますと、急きょ中止が決まったということです。
このビール祭りは北朝鮮が海外からの観光客誘致の目玉として去年から始めたもので、今月17日にも国営メディアが催しにあわせて出される新製品のビールを紹介するなど、開催に力を入れる姿勢を示していました。
中止の理由について旅行会社は「はっきりとしたことはわからないが、北朝鮮で深刻な被害が出ている干ばつが影響している可能性がある」と指摘しています。北朝鮮ではことし4月以降、各地で干ばつが続き、FAO=国連食糧農業機関は今月20日に発表した報告で、深刻な食料不足になるおそれがあると指摘しています。
突然の中止について、こうした状況での祭りの開催を自粛したのではないかという見方も出るなど、その背景に関心が集まっています。
-- NHK NEWS WEB