北朝鮮による核・ミサイル開発の資金源を断つため、アメリカ政府が北朝鮮と取り引きしている中国企業への制裁拡大を検討していることについて、中国の崔天凱駐米大使は、米中の協力関係に深刻な影響を与えると警告しました。
中国の崔天凱駐米大使は25日、首都ワシントンで米中関係について講演しました。
この中で崔大使は、北朝鮮の非核化に向けて中国もアメリカとともに取り組んでいると説明する一方、北朝鮮と取り引きしている中国の企業や個人に対してアメリカ政府が国内法に基づいて独自制裁を科すことには反対だと強調しました。
そして「北朝鮮の核問題をめぐる米中の協力関係に深刻な影響を与えている」と述べ、アメリカ政府による中国企業へのさらなる制裁を警告しました。
一方、崔大使はトランプ政権が問題視している米中の貿易不均衡について、問題の解決に向けてアメリカからLNG=液化天然ガスを輸入する方針を説明するとともに、アメリカのハイテク製品も購入する用意があると述べ、そのためにもアメリカ政府は中国に対するハイテク製品の輸出規制を緩和すべきだと訴えました。
-- NHK NEWS WEB