先月8日、JR博多駅前で起きた大規模な陥没事故で、NHKは目の前の道路が陥没した立体駐車場の防犯カメラの映像を入手しました。外に出ようとした車が慌てて引き返したり、道路が突然、大規模に陥没したりするなど、当時の緊迫した状況が記録されています。
映像は陥没した道路に面する8階建ての立体駐車場のうち、1階の出入り口に設置されていた防犯カメラから撮影されました。
直前まで車が駐車場に入ったり、歩道を人が歩いたりするなど、ふだんと変わらない様子でした。
ところが、路面に亀裂が入り始めた午前5時15分ごろ、周囲に工事関係者の姿が見え始めます。今回の陥没で、この駐車場には合わせて110台の車が取り残されました。
午前5時25分ごろ、1台の乗用車が外に出ようとしたため、工事関係者などが駆け寄り、停止させる様子が映っています。
乗用車は、出口付近で何度もハンドルをきり、少しずつ向きを変えながらようやく引き返し、陥没に巻き込まれることはありませんでした。
午前6時半ごろ辺りが明るくなると、穴の輪郭がはっきりと確認できるようになります。穴はさらに広がり、午前7時20分ごろ、突然、大規模に陥没して、地下の土砂やライフラインがむき出しになりました。
駐車場の運営会社の担当者は、朝の早い時間帯だったため、駐車している車がふだんより少なかったのが幸いだったと話していますが、映像からは当時の緊迫した状況が伝わってきます。
-- NHK NEWS WEB