26日夜、関西空港から神戸空港に向かっていた高速船の乗客15人が重軽傷を負った衝突事故で、運航会社は船が通常より500メートルほど西にそれて航行した結果、沖にある誘導灯に衝突したことを明らかにしました。
海上保安部は業務上過失傷害の疑いで事故の詳しい状況を調べています。
26日午後9時半ごろ、関西空港から神戸空港に向かっていた高速船「ベイ・シャトル」が衝突事故を起こして乗客15人がけがをし、このうち、80歳の女性が意識不明の重体になっています。
船を運航する「OMこうべ」は27日、神戸市の本社で会見し、山本朋廣社長らが事故について謝罪しました。
そして、船が通常より500メートルほど西にそれて航行した結果、沖にある誘導灯に衝突したことを明らかにしました。
会社によりますと、操縦していた40歳の船長は「船の位置を見失った」と話し、衝突するまでルートがずれていることに気付かなかったということで、回避行動を取った形跡もないということです。
一方、船長と操だ室に一緒にいた22歳の機関長の健康状態に問題はなく、船も今月初めに整備したばかりだったとしています。
会見で小泉哲彦運行管理部長は「船のレーダーやGPSは通常どおり作動していた。2人は『しっかり前を見ていた』と話していて、なぜ事故が起きたのかわからない」と述べました。
神戸海上保安部は、業務上過失傷害の疑いで船長らから事情を聞くとともに、映像が記録された船のレコーダーを解析するなどして詳しい状況を調べています。
-- NHK NEWS WEB