模倣品による被害が相次ぐ中、偽造された商品券や錠剤の薬などをスマートフォンのカメラで瞬時に見分ける新たな技術を大手精密機器メーカーが開発しました。
この技術は、大手精密機器メーカーの「富士ゼロックス」が開発しました。たとえば商品券をスマートフォンのカメラで撮影すると、あらかじめ登録されている本物の画像データと比較し、偽物かどうか瞬時に判定します。複写機の製造で培った画像処理の技術をいかして紙や金属などさまざまな物体の表面にある微細な模様を正確に識別するということです。
東京・港区の本社で行われたデモンストレーションでは商品券のほか錠剤の薬やリンゴにはってある産地のラベルなどを撮影し、本物かどうかを確認する作業が披露されました。
会社では模倣品や海賊版などによる被害が世界的に問題となるなかこの技術を偽造防止にいかしてもらいたいとしています。
開発を担当した富士ゼロックスの伊藤健介さんは「物体に何かを貼ったり、混ぜたりしなくても、カメラで撮影するだけで本物かどうか判定できるので、口に入る食品や薬にも使える点がすぐれていると思う」と話していました。
-- NHK NEWS WEB