富山市の大手工作機械メーカー不二越の会長が今月、開かれた記者会見で、「富山で生まれた人は極力採らない」などと発言したことについて、富山労働局は不二越に対して公正に採用選考をするよう求める要請書を手渡したことを明らかにしました。
不二越の本間博夫会長は今月5日の記者会見で、今後、ロボット事業に力を入れ、全国や世界から広く人材を採用したいとしたうえで、「富山で生まれた人は極力採らない」、「富山で生まれた人は優秀な人が多いが、閉鎖的な考え方が強い」などと発言しました。
これについて、28日、富山労働局の山崎英生局長は県民や教育界にも不安や動揺が広がっていると指摘したうえで、26日、不二越の人事担当の役員に対し公正に採用選考をするよう求める要請書を手渡したことを明らかにしました。
これに対して、不二越の役員は人物本位で採用していくと回答したということです。
また、会社のホームページには「発言の一部に不用意で不適切な表現があり、多くの皆様にご迷惑をおかけしましたことにつきまして、深くおわび申し上げます」との本間会長のコメントが掲載されています。
富山労働局の山崎局長は「会長の発言は非常に残念だ。今後も企業に注意喚起し、不適切な事案が確認された場合は指導していく」と話しています。
-- NHK NEWS WEB