大手私鉄の東武鉄道の子会社で経理を担当していた元役員が、20年以上にわたって会社の資金を自分の口座に送金するなどの手口でおよそ1億2000万円を着服していたことがわかりました。東武鉄道は刑事告訴を検討しています。
東武鉄道によりますと、子会社の東武ホテルマネジメントの59歳の元役員の男性は、先月まで24年間にわたって合わせて1億2630万円を着服していたということです。
元役員は、東武ホテルマネジメントやほかのグループ会社の経理を担当していて、架空の宿泊客に現金を支払ったように装ったり、会社の資金を自分の口座に送金したりする手口で、着服を繰り返していたということです。元役員は監査も担当していて、先月退職する際にみずから会社に着服を申し出て、発覚したということです。
社内の調査に対し、元役員は「パチンコなどの遊興費や消費者金融の借金の返済に充てた」などと話しているということです。
東武鉄道は刑事告訴を検討しているということで、「今回の不正行為を受け止め、グループ全社を挙げて再発防止に努めたい」と話しています。
-- NHK NEWS WEB