アメリカの大手IT企業、「アマゾン」は、入力された文字情報を人工知能を活用して自然な日本語で読み上げる「音声合成」のサービスの分野に本格的に参入することになりました。
アマゾンは、コンピューターに入力した文字情報を読み上げる「音声合成」のサービスを24の言語で行っていて、企業やアプリの開発者などに販売してきました。
「音声合成」のサービスは、国内の多くの企業が展開していますが、今回、アマゾンが発表したサービスは、ネットワーク上でソフトを利用できる「クラウド」と呼ばれる形態をとっているのが特徴で、利用者は自前のシステムを用意したりソフトを購入したりする必要がなく、100万文字で440円と格段に安く利用できるとしています。
また大量の音声データを人工知能で分析することで、自然な抑揚のつけ方を学び、新しい用語や流行語も直ちに覚えて発音できるということです。
海外では目の不自由な人に本を読み上げるボランティア活動や外国語の発音を学ぶアプリなどに利用されているということです。
一方、国内では、和歌山市にあるコミュニティーFMが、アナウンサーの代わりにニュースや天気予報を読むのに利用しているということで、今後、幅広い企業や団体に売り込みたいとしています。
「アマゾンウェブサービスジャパン」の岡嵜禎技術統括責任者は、「コストをかけずに、さまざまなアプリを製作できるようになる。例えば、スマホの画面で表示されたニュースを読み上げ、車の運転中に聞くことも可能になり、いろんな新しい世界が広がると思う」と話しています。
-- NHK NEWS WEB