歴史的な低金利で融資による収入が減少する中、「三菱UFJ信託銀行」は、国内外でニーズが高まっている資産運用のビジネスを強化し新たな収益の柱にしようと、総額で1兆円規模の資金を投じて海外の資産運用会社の買収に乗り出す方針を明らかにしました。
三菱UFJ信託銀行が強化を図る「資産運用」は、個人や年金基金などから預かったお金を株式や債券などに投資して運用する事業で、国内外でニーズが高まっています。
このため三菱UFJ信託銀行は、歴史的な低金利で融資による収入が減少する中、今後、市場が拡大し安定した手数料収入が見込める資産運用ビジネスを大幅に強化する方針を固めました。
具体的には、総額で1兆円規模の資金を投じ、アメリカやヨーロッパで実績のある会社や今後の成長が期待できる東南アジアの会社など、海外の資産運用会社の買収に乗り出します。
これによって、顧客から預かる資産の残高を今の60兆円近くから国際的に大手とされる100兆円規模まで拡大させ、新たな収益の柱にしたい考えです。
三菱UFJ信託銀行の池谷幹男社長はNHKの取材に対し、「できるだけ早く資産運用会社を買収しグローバルに存在感のある資産運用会社になることで、グループの安定した収益基盤の強化につなげたい」と話しています。
-- NHK NEWS WEB