学校法人「森友学園」の籠池泰典前理事長と妻が国の補助金をだまし取ったとして逮捕された事件で、2人は設計会社の担当者と共謀して、小学校の建設事業費を8億円余り水増しし、補助金を申請していた疑いがあることが大阪地検特捜部の調べでわかりました。特捜部は契約の詳しい経緯を調べています。
「森友学園」の前の理事長、籠池泰典容疑者(64)と、学園が運営する幼稚園の前の副園長で妻の諄子容疑者(60)は、大阪・豊中市で行っていた小学校の建設工事で、国の補助金5600万円余りをだまし取ったとして、31日詐欺の疑いで逮捕され、大阪地検特捜部は31日夜、籠池前理事長の自宅を捜索しました。
特捜部のこれまでの調べによりますと、小学校の建設事業費は設計会社などとの契約では、合わせて14億7000万円余りでしたが、籠池前理事長らは設計会社の担当者と共謀し、事業費を8億7000万円余り水増しした契約書を作成して、補助金を申請していた疑いがあるということです。
特捜部は押収した書類を分析するなどして契約の詳しい経緯について調べています。
また特捜部は、幼稚園の教職員の数などを水増しし大阪府の補助金をだまし取ったとする告訴などについて捜査を進めるとともに、国の担当者が国有地を不当に安く売却したとする背任容疑での告発についても今後、調べるものと見られます。
-- NHK NEWS WEB