大阪の学校法人「森友学園」の籠池泰典前理事長と妻が、国の補助金をだまし取ったとして逮捕された事件で、2人が小学校の設計を始めた時期を偽り、補助金の受給要件を満たしているように装った疑いがあることが、大阪地検特捜部の調べでわかりました。弁護士によりますと、前理事長は取り調べには何も話していないということです。
森友学園の前の理事長、籠池泰典容疑者(64)と学園が運営する幼稚園の前の副園長で妻の諄子容疑者(60)は、大阪・豊中市で行っていた小学校の建設工事で、国の補助金5600万円余りをだまし取ったとして、7月31日に詐欺の疑いで逮捕されました。
1日朝に籠池前理事長と大阪拘置所で面会した弁護士によりますと、前理事長は取り調べには何も話していないということです。
大阪地検特捜部のこれまでの調べによりますと、小学校の建設工事はおととし9月に国の補助金の対象事業となり、その後にかかった費用に応じて5600万円を上限に補助金が支給されることになっていたということです。
籠池前理事長らは、実際には補助金の対象になる前に設計が始まっていたのに、その時期を半年以上遅く偽った契約書を京都の設計会社の担当者に作成させ、補助金の受給要件を満たしているように装った疑いがあるということです。
籠池前理事長らは小学校の建設事業費も水増しした疑いがあるということで、特捜部は補助金を上限額いっぱいまで受け取るための工作だったと見て、詳しい経緯を調べています。
-- NHK NEWS WEB