秋田県大館市の市立病院で、会計などを委託されている会社の元従業員がおよそ9年間にわたって診療費合わせておよそ1億1800万円を着服していたことがわかりました。
これは1日、秋田県大館市の市立扇田病院が記者会見をして明らかにしました。
着服していたのは病院から診療費の会計などを委託されている会社の40代の女性の元従業員で、ことし4月にこの元従業員が退職したあと、診療費の総額が大幅に増えたことから、病院が話を聞いたところ、着服を認めたと言うことです。
元従業員は着服が発覚しないよう診療費を抜き取ったあと、集計システムのデータを改ざんしていて、着服した診療費はことし4月までのおよそ9年間で、合わせておよそ1億1800万円に上るということです。
元従業員は「借金の返済に充てた」と話しているということで、病院側は業務を委託していた会社に損害賠償を請求し、元従業員を告訴するかどうか検討しているということです。
市立扇田病院の大本直樹院長は「市民の信頼を失う結果になったことをおわびします。委託業務を根本的に見直し、再発防止に努めます」と謝罪しました。
-- NHK NEWS WEB