アメリカのIT企業、アップルは、中国で行っているアプリ配信サービスから、規制の網をくぐり抜けてサイトを閲覧できるアプリを、中国政府の要請に従って削除したことを明らかにしました。
中国政府は、政府に批判的なネット上の言論に対する規制を強めていて、国内にサーバーのないソーシャルメディアの「フェイスブック」や「ツイッター」などは、規制対象として閲覧が禁止されています。
このため、そうしたサイトを規制の網をくぐり抜けて閲覧できる、VPNと呼ばれるサービスを利用する人もいます。アップルのティム・クックCEOは1日に行った電話会見で「中国政府は、ことしに入って政府の許可なくVPNのサービスを提供することを禁止する措置を厳しく適用するようになり、中国政府から一部のアプリの削除を求められた」と述べました。
そのうえで「アプリの削除はしたくなかったが、企業としてどこの国でもするように中国の国内法に従った」と述べて、中国政府の要請に従ってVPNのアプリをアップルの配信サービスから削除したことを明らかにしました。これについては、中国の利用者の間などで波紋が広がっていますが、アップルとしては応じざるをえなかったとしています。
-- NHK NEWS WEB