アメリカの企業が、個人情報が入ったマイクロチップを、希望する社員の手に埋め込む取り組みを始め、手をかざすだけでパソコンへのログインができるようになるなど利便性の向上が期待される一方、人体への影響を懸念する声なども上がっています。
アメリカ中西部ウィスコンシン州にある企業は、今月1日、社員の手に注射器を使って個人情報が登録されたマイクロチップを埋め込む取り組みを始めました。
対象は、社員80人あまりのうち希望する40人ほどで、処置を終えた人たちは、手をかざすだけで会社の出入り口の鍵を開けたり、パソコンのログインができるようになったりしたほか、社内の売店で商品の代金の支払いができるようになったということです。
この企業によると、こうした取り組みはアメリカでは初めてだということです。
一方で、情報セキュリティーの専門家からは、こうした技術が、将来的に人の行動を監視するのに利用されるのではないかという指摘が出ているほか、人体への影響を懸念する声も上がっています。
マイクロチップの埋め込みを拒否した社員は「こうした異物を手に埋め込むとどのような影響があるのか心配です。長い目で健康への影響を知る必要があります」と話していました。
-- NHK NEWS WEB