成田空港で保安検査員の確保が課題となる中、空港会社は現在、各航空会社の理解が必要となっている検査員の待遇改善について、2年後から空港会社の主導で速やかに行える仕組みに変える方針を固めました。
成田空港では、テロなどを防ぐために保安検査を担っている検査員が給与が低いことや不規則な勤務時間などを理由に、離職が相次いでいることを受けて、検査員の待遇改善に向けた検討が進められています。
しかし、待遇改善を行う場合、現在の仕組みでは空港に就航しているおよそ80の各航空会社の理解が必要となっていて、調整に時間がかかることが課題となっています。
このため、空港会社では、2年後の平成31年度から、検査会社との契約方式を見直し、空港会社の主導で速やかに待遇改善を行えるようにする方針を固めました。空港会社は新たな仕組みによって、検査員の労働環境などの改善をスムーズに進めたい考えです。
成田空港会社保安警備部の宇野茂次長は「保安検査の充実に力を入れることは、空港の価値を高めることにつながる。関係者と協力して効率的な運用を目指したい」と話しています。
-- NHK NEWS WEB