北海道の農園の経営者が、研究目的での大麻の所持や栽培などが許可される「大麻研究者」の免許が失効したあとも、数十キロの大麻を放置していたなどとして、厚生労働省麻薬取締部は8日にも大麻取締法違反の疑いで書類送検する方針です。
大麻取締法違反の疑いが持たれているのは、北海道東川町で農園を経営する会社の69歳の男性役員です。捜査関係者によりますと、役員は3年前、研究目的での大麻の所持や栽培などが許可される「大麻研究者」の免許を北海道知事から受け、産業用大麻の試験栽培や加工品の研究などを行っていました。
免許は去年の年末に失効しましたが、役員はその後も数十キロの大麻を農園内に放置していたほか、大麻を所持していないとするうその報告書を、ことしに入って北海道庁に提出していたということで、厚生労働省麻薬取締部は8日にも大麻取締法違反の疑いで書類送検する方針です。
大麻は、ことし6月の麻薬取締部などの立ち入り検査で放置されているのが見つかったということです。
厚生労働省によりますと、都道府県知事から免許を受ける「大麻研究者」が書類送検されるのは、平成に入って以降初めてと見られるということです。
-- NHK NEWS WEB