先月、成田空港でアメリカの航空会社の貨物機が離陸する際、滑走路の先端ぎりぎりまで滑走していたことがわかり、国の運輸安全委員会はオーバーランなどが起き、事故につながりかねない重大なトラブルだったとして、調査を始めました。
国土交通省などによりますと、先月15日の午後10時半すぎ、アメリカの貨物航空会社、「ポーラーエアカーゴ」のボーイング747型機が成田空港から中国・上海に向けて離陸した際、異常に低い高度で空港周辺を飛行したと住民から空港会社などに通報が寄せられました。
国土交通省が確認したところ、この機体が離陸した際、2500メートルある滑走路の先端から85メートルの地点まで加速しながら滑走して、ぎりぎりで離陸していたことがわかりました。
航空機が離陸するまでの距離は、機体の重さや気象条件などによって異なりますが、通常この滑走路では、先端から300メートル以上手前で離陸するということです。
会社側は国土交通省に対し「エンジン出力の設定に誤りがあった」と説明しているということで、国の運輸安全委員会はオーバーランなどが起き、事故につながりかねない重大なトラブルだったとして調査を始めました。
-- NHK NEWS WEB