経営再建中の大手電機メーカー「シャープ」の戴正呉社長が台湾で記者会見し、業績回復に向け海外での売り上げ比率を引き上げるため、まずは台湾の市場でテレビのシェアトップを目指すなど、販売の拡大に取り組む考えを示しました。
シャープは去年8月以降、台湾の「ホンハイ精密工業」の傘下で経営再建を進めていて、ホンハイ出身の戴正呉社長が就任してから13日で1年になるのを前に11日、台北市でメディアの取材に応じました。
この中で戴社長は業績回復に向けて、昨年度68%余りだった海外売り上げ比率を将来的には80%以上にすることを目指すとしたうえで、その足がかりとして、まずは台湾市場での販売促進に取り組む方針を明らかにしました。
具体的には去年まで地元企業との合弁企業が担っていた販売事業をシャープが直接担うよう改め、主力のテレビのほかに空気清浄機などの製品についても積極的に広告を出すなどして、知名度を高めていくとしています。
このうち、テレビについては手ごろな価格設定をすることで、シャープの製品に対して定着している高価格のイメージを払しょくし、台湾市場でのシェアトップを目指すということです。
シャープとしては戴社長の出身地の台湾で確実に事業を成長させて海外の売り上げを伸ばし、さらなる業績の回復につなげたい狙いです。
-- NHK NEWS WEB