中国政府は、国連の安全保障理事会で北朝鮮に対する新たな制裁決議が採択されたことを受けて、石炭など対象となる物品の北朝鮮からの輸入を15日から全面的に禁止すると発表し、制裁を着実に実行する姿勢をアピールしています。
国連の安全保障理事会は、北朝鮮がICBM=大陸間弾道ミサイルだとする発射実験を2回行ったことをめぐり、今月5日、北朝鮮の主な収入源になっている石炭などの輸出を一切禁止するとする制裁決議を全会一致で採択しました。
中国の商務省は14日、採択を受けて対象となった石炭や鉄鉱石、海産物などの北朝鮮からの輸入を15日から全面的に禁止すると発表しました。発表によりますと、すでに中国に到着しているこれらの貨物についても来月5日以降は輸入手続きを禁止するとしていて、制裁を着実に実行する姿勢をアピールしています。
北朝鮮への制裁をめぐっては、中国の個人や企業が国連安保理などの制裁をすり抜ける形で北朝鮮を経済的に支え、それに対する中国政府の取締りが不十分だという声がアメリカ政府などから上がっていて、中国政府による制裁の着実な実行を各国が注視しています。
-- NHK NEWS WEB