14日、奈良県山添村の山中に小型機が墜落して2人が死亡した事故で、15日に現場を訪れた国の運輸安全委員会の調査官が、小型機は飛行中に空中分解したという見解を示しました。運輸安全委員会は機体に何らかの異常が起きたと見て調べています。
14日正午すぎ、奈良県山添村の山中に大阪の八尾空港を離陸して福島県に向かっていた小型機が墜落して2人が死亡しました。
警察は15日午後、遺体を収容し、大阪・中央区の会社役員田中良一さん(68)と、妻の佐智子さん(55)夫婦と見て確認を進めています。
この事故で、国の運輸安全委員会の航空事故調査官2人が15日、墜落現場を訪れて原因の究明に向けた調査を始めました。
調査にあたった福田公爾主管調査官によりますと、機体は左右の主翼や胴体の後部、それに尾翼などがバラバラになって、数十メートルの範囲で散らばっていたほか、周辺の木々も広範囲にわたって折れているのが確認されたということです。そのうえで、小型機が飛行中に空中分解したという見解を示しました。
警察のこれまでの調べで、小型機は離陸から16分後に「空港へ引き返す」と無線で連絡し、その3分後に墜落したと見られていて、周辺の住民などが爆発のような音を聞いたり、急降下する機体を目撃したりしています。
運輸安全委員会は小型機が飛行中、機体に何らかの異常が起きたと見て調査を進めるとともに、16日以降も天候を見ながら詳しい状況を調べることにしています。
-- NHK NEWS WEB