15日、台湾北部にある発電所で燃料を供給する装置に不具合があり、台湾の広い範囲でおよそ5時間にわたって停電となりました。エレベーターに人が閉じ込められたり多くの商業施設が一時、営業を取りやめたりするなど混乱が広がり、担当閣僚が責任を取って辞任の意向を示しました。
15日午後4時50分ごろ、台北市や南部の高雄市など台湾の広い範囲で停電が発生しました。停電は台湾全土の半数近くにあたる668万戸に及び、各地で数時間にわたってエレベーターに人が閉じ込められたり、多くの商業施設が一時営業を取りやめたりしたほか、信号が停止するなど混乱が広がりました。
停電はおよそ5時間後の午後10時前には復旧しましたが、事業者の台湾電力を監督する閣僚にあたる李世光経済部長は記者会見を開いて謝罪し、混乱の責任を取って辞任する意向を示しました。
台湾電力などによりますと、停電の原因は北部・桃園市にある発電所で燃料の天然ガスを供給する装置に不具合があり、敷地内の6基の発電施設すべての運転が停止したということです。
台湾当局は半導体の工場などが集中する中部の地域には影響はなかったとしていますが、地元のメディアはこれだけ大規模な停電は異例だと伝えていて、電力会社などがガスの供給が中断した詳しい原因を調べています。
-- NHK NEWS WEB