西武鉄道を傘下に持つ「西武ホールディングス」の、一時は筆頭株主だったアメリカの投資ファンド「サーベラス」が、保有している西武ホールディングスの株式をすべて売却したことがわかりました。
西武ホールディングスの発表によりますと、アメリカの投資ファンドのサーベラスは、ことし5月の時点で西武ホールディングスの発行済み株式の2%を保有していましたが、今月10日までにすべて売却したということです。
西武ホールディングスの前身の西武鉄道は、有価証券報告書にうその記載をしたとして、平成16年に上場廃止となり、その後、サーベラスが筆頭株主となって経営再建を推し進めました。
西武ホールディングスは、3年前、東京証券取引所に株式を再上場しましたが、この間、サーベラスと会社側は、再建策をめぐってたびたび対立し、サーベラスが、不採算路線の廃止やプロ野球の球団の売却を提案したことが取り沙汰され、地元住民を巻き込んだ問題に発展しました。
上場直後には、サーベラスは、株式の35%余りを保有する筆頭株主でしたが、おととしから株式の売却を始めていました。
西武ホールディングスの後藤高志社長は「サーベラスとは一時、緊張感が高まった場面もあったが、およそ11年半にわたるサポートに感謝している」とコメントしています。
-- NHK NEWS WEB