スマートフォンでQRコードを読み取るだけで買い物ができるサービスは、端末のメーカーや機種に制限されない手軽な支払い手段として普及が見込まれていて、IT各社の販売競争が激しくなっています。
QRコードを利用した支払いサービスは、スマートフォンに自分のクレジットカードの情報を登録しておけば、あとはQRコードを読み取るだけで買い物の支払いができます。
この分野で大手のITベンチャー「Origami」は、小売りを中心におよそ1500社にサービスを提供しています。
このサービスを全国の38店舗に導入している大手雑貨店では、日本人だけでなく外国人旅行者の利用も多いということです。
東京の大手タクシー会社はこのサービスを4100台のタクシーに導入し、利用者はスマホでQRコードを読み取るだけで乗車料金を支払えます。
Origamiの康井義貴社長は「加盟店を増やして、年間の決済総額1兆円を目指したい」と話しています。一方、ITベンチャーの「エニーペイ」は、今月から神奈川県逗子市の海水浴場にある海の家40店舗で、QRコードで支払いができるサービスを始めました。利用者はスマホでQRコードを読み取るだけで、ビーチパラソルを借りたり、食べ物を買ったりできます。
QRコードのシステムは、広く普及している電子マネーと比べて、スマホのメーカーや機種の制限がないことや、店側は専用の読み取り端末が要らず、コストが抑えられる点が有利とされています。
「NTTドコモ」や中国の電子決済サービス大手「アリペイ」もサービスの開始を検討していて、海外に比べて遅れていた日本でも普及が進みそうです。
-- NHK NEWS WEB