交通事故で大けがをし、両足にまひなどの障害が残った男性が、会社が職場復帰を認めず退職させたのは不当だとして、復職を認めるよう求める訴えを大阪地方裁判所に起こしました。
訴えを起こしたのは大阪・北区に本社がある大手電子部品メーカー「日東電工」で研究員として働いていた43歳の男性です。
訴えによりますと、男性は3年前、バイクの事故で首の骨を折る大けがをして休職し、両足にまひなどの障害が残りました。
男性は職場に復帰したいと考え、在宅勤務をするか、通勤する場合は神戸市内の自宅から広島県内の事務所まで新幹線などを使わせてほしいと希望しましたが会社が応じず、休職期間が終わったことし2月に退職扱いになったということです。
男性は「障害者雇用促進法で会社は障害者が働きやすいよう配慮することが求められているのに意向を聞き入れなかった」として、会社に対し、復職を認め未払いの給与などを支払うよう求める訴えを、17日、大阪地方裁判所に起こしました。
男性は記者会見で「同じような状況に置かれているほかの障害者のためにも裁判をやり抜きたい」と述べました。
一方、日東電工は「コメントは控えさせていただきます」としています。
-- NHK NEWS WEB