韓国のムン・ジェイン（文在寅）大統領が、太平洋戦争中に日本の工場で働かされたとする元徴用工らが損害賠償を求めている裁判に関連し、問題は依然として解決していないと主張したことに対し、外務省は「日韓両政府の間で請求権の問題は解決済みだ」として韓国側に抗議しました。
韓国のムン・ジェイン大統領は１７日の記者会見で、太平洋戦争中に徴用され日本の工場で働かされたとする韓国の元徴用工やその遺族らが日本企業に損害賠償を求めている裁判で、韓国の最高裁判所などが「個人の請求権は消滅していない」という判断を示していることに触れ、「韓国政府はそうした立場から歴史問題に臨んでいる」と述べて、問題は依然として解決していないと主張しました。
これに対し外務省は１７日、韓国との間の財産請求権の問題は１９６５年の日韓請求権・経済協力協定によって「完全かつ最終的に解決済みだ」としてソウルの日本大使館を通じて韓国政府に抗議しました。
外務省は１８日も抗議を行うとともに、ムン大統領の発言の意図を慎重に見極めることにしています。
-- NHK NEWS WEB
