台湾で19日夜、学生のオリンピックと言われるユニバーシアードの開会式が行われましたが、会場の近くで年金改革に抗議するデモ隊と警察がもみ合いになり、日本を含む大半の選手団が一時、入場できない騒ぎとなりました。
ユニバーシアードの夏の大会の開会式は、19日夜、台北のアリーナで行われ、蔡英文総統も出席しました。しかし、選手団が利用する入り口付近で、蔡英文政権が進める年金改革に抗議するデモ隊と警察がもみ合うなどしたため、安全が確保できないとして、日本を含む大半の選手団を一時、会場に入れない措置が取られました。
この影響で、開会式の冒頭に行われた140を超える国と地域の選手団の入場行進は、途中から旗だけが入場する異様な光景が続きました。その後、抗議活動はおさまったため、日本など選手団などが一斉に入場すると、観客が総立ちになって大きな歓声で選手団を迎えていました。
蔡総統が公約に掲げる年金改革をめぐっては頻繁に抗議デモが行われていて、開会式には警察官延べ6000人が動員されるなど警備が強化されていましたが、今回の騒ぎを防ぐことができなかったことを受け、態勢の見直しを迫られそうです。
-- NHK NEWS WEB