２２日早く、長崎県平戸市沖の海上で、押船と呼ばれる船が動かしていた砂を採取する台船とともに沈没しました。この事故で、これまでに乗組員２人が死亡したほか、１人の行方がわからなくなっていて、海上保安部などが捜索を進めるとともに沈没の詳しい状況を調べています。
２２日午前４時前、平戸市の北東５．６キロの海上で、台船を押して動かす押船の「第六あおい丸」（９８トン）と砂を採取する台船の「第八あをい丸」（１３００トン）が沈没しました。
２隻は、いずれも長崎市の葵新建設の所属で、海上保安部や消防によりますと、船には合わせて６人が乗っていて、このうち、いずれも航海士で、福岡市の大浦作美さん（５９）と平戸市の丸山勝広さん（４６）の２人が死亡しました。また、船長で新上五島町の竹谷和浩さん（４８）の行方がわからなくなっています。ほかの乗組員３人は病院に運ばれましたが、いずれも命に別状はないということです。
海上保安部や会社によりますと、２隻の船は、２１日、長崎県の壱岐市沖で砂を採取したあと、平戸市で砂の塩分を除くための真水を積んで、２１日午後８時ごろから現場の海上でいかりを下ろして止まっていたということです。
６人のうち、４人が台船に、船長ら２人が押船に乗っていたと見られ、２２日午前３時２０分ごろに船が傾いたのに気付いて排水作業に当たりましたが、その後、傾きが強くなり沈没したということです。
長崎地方気象台によりますと、当時、平戸市沖の天候は晴れで高い波は観測されず、海上警報は発表されていませんでした。海上保安部などが行方がわからない竹谷さんの捜索を進めるとともに、沈没の詳しい状況を調べています。
-- NHK NEWS WEB
