年間でおよそ130万人と高齢化が進み亡くなる人の数が年々増加する中、自分らしい葬儀や供養を選んでもらおうという「エンディング産業展」が都内で23日から始まりました。会場ではIT技術を活用した商品や異業種から参入した新たなサービスにも注目が集まっていました。
江東区の「東京ビッグサイト」で23日から始まった「エンディング産業展」はことしで3年目で、300社余りがブースを設けるなどして葬儀や供養に関する商品やサービスを紹介しています。
年々増えているのは、IT技術を活用したもので墓や遺影に貼られたQRコードをスマートフォンで読み取ると亡くなった人の思い出の写真や経歴が映し出される商品や、墓参りをすると親族に一斉にメールが送信されるサービスなどが紹介されていました。
高齢化が進む中、去年1年間に亡くなった人の数はおよそ130万人と20年前と比べると5割近く増えているほか、いわゆる「終活」への関心の高まりを背景に、異業種からの参入も増えています。
本業はプラスチック加工業の神奈川県藤沢市の会社は、ロボットが読経するサービスや体が不自由だったり遠方にいたりして参列できない人のために葬儀の様子をインターネットを通じて配信するサービスを提案し、訪れていた人の関心を集めていました。
この会社の担当者は「従来の考え方にとらわれない異業種からの参入ならではの新しいサービスを一般の人の目線で提案していきたいです」と話していました。
産業展を企画した実行委員会の佐々木剛事務局長は「葬儀やお墓にお金をかけない動きもありますが、こだわる部分にはお金をかけてもいいという声もあります。出展されるサービスや商品は多様化していて、葬儀や供養を選べる時代になってきたと感じています」と話していました。
「エンディング産業展」は25日まで開かれています。
-- NHK NEWS WEB