アメリカのネット通販大手アマゾン・ドット・コムは、傘下に収める高級スーパーで生鮮食品など一部商品の値下げに踏み切ると発表し、小売り最大手のウォルマートなど既存のスーパーとの間で食品をめぐる価格競争が激しくなりそうです。
アマゾン・ドット・コムはことし6月、アメリカの高級スーパーのホールフーズ・マーケットを137億ドル、日本円にしておよそ1兆5000億円で買収すると発表しました。アマゾンは24日、買収手続きを28日に完了し、この日から早速、ホールフーズの店舗でバナナやアボカド、それに卵といった一部の食品の値下げに踏み切ることを明らかにしました。
ホールフーズは全米でおよそ450店舗を展開し、高級な食材や自然食品の豊富な品ぞろえで知られます。アマゾンはホールフーズの食品などをネット通販で扱うほか、ネットで購入した商品を受け取るための専用のロッカーをホールフーズに設置することも併せて発表しました。
ネットと店舗で勢力を拡大するアマゾンに対して、アメリカの小売り最大手のウォルマートは今週、大手IT企業のグーグルと提携し、人工知能を搭載したスピーカーに話しかけるだけで商品を購入できるサービスを9月から始めるなど対抗措置を明らかにしており、アマゾンと既存のスーパーとの間で食品をめぐる価格競争が激しくなりそうです。
-- NHK NEWS WEB