インド北部で、新興宗教の指導者が暴行事件で有罪判決を受けたことに反発した支持者たちが建物に放火するなど暴徒化し、警察と衝突してこれまでに28人が死亡し、軍が出動して事態の収拾に乗り出しています。
インドの首都ニューデリーに隣接するハリヤナ州の裁判所で25日、映画や音楽ビデオにも出演している有名な新興宗教の指導者が信者の女性に対する暴行事件で有罪判決を受け、これに反発した支持者たちの一部が暴徒化し警察官と衝突しました。
暴徒化した支持者らは鉄道の駅やガソリンスタンドに放火したり車両を破壊したりし、これに対して警察は催涙ガスなどを使って暴徒を抑え込もうとしていて、州政府の要請を受けて軍が出動し、事態の収拾に乗り出しています。
各州の政府によりますと、支持者らの暴動はハリヤナ州だけでなく隣のパンジャブ州、ラジャスタン州に加え、首都ニューデリーにも広がり、バスや列車などに火がつけられました。
今回の暴動ではこれまでに28人が死亡、250人以上がけがをしたということで、今後さらに死者が増えるおそれがあるということです。
暴動が起きているハリヤナ州には多くの日本企業が進出し、ハリヤナ州を含む首都ニューデリーの一帯には4000人以上の日本人が暮らしています。
日本大使館によりますと、これまでのところ日本人が巻き込まれたという情報はないということですが、大使館は在留邦人に注意を呼びかけています。
-- NHK NEWS WEB