神奈川県平塚市の食肉販売会社の冷凍食品を食べた17人が腹痛などの症状を訴え、病原性大腸菌O157が検出された問題で、静岡県は集団食中毒の疑いがあると見て、冷凍食品を製造している静岡県沼津市内の食品加工会社を立ち入り調査するなどして原因を調べています。
神奈川県によりますと、先月、平塚市の食肉販売会社「肉の石川」の冷凍食品「和牛・相模豚メンチ肉の石川」を食べた男女17人が、腹痛や下痢などの症状を訴え、このうち5歳の男の子と8歳の女の子の2人が重症になっているということです。
保健所が調べたところ、17人と販売前の同じ冷凍食品から、病原性大腸菌O157が検出されたということです。
この製品は、委託された静岡県沼津市にある食品加工会社が作ったもので、静岡県によりますと、冷凍の生肉を仕入れて加工や包装などを経てことし8月末に製造されたということです。
静岡県は、この食品加工会社の製造方法や衛生環境などを調べるため、先月28日と先月31日、立ち入り調査を行い、その結果、この会社では定期的に消毒が行われていたことが確認され、従業員の検便からはO157は検出されなかったということです。
静岡県と神奈川県はO157による集団食中毒の疑いもあると見て引き続き原因を調べています。
これについて、沼津市にある食品加工会社は「商品を食べた皆さまに多大なご迷惑をおかけしたことを心からおわび申し上げます。法律上、全く違反のない商品と考えていますが、お客さまに健康被害が出て保健所から指導もあったことから商品の回収を行っています」とコメントしています。
-- NHK NEWS WEB