中国本土から香港に輸出された上海ガニから、基準値を超えるダイオキシンが検出され、3日までに上海ガニ800キロが急きょ、市場から回収されるなど、中国を代表する秋の味覚の食の安全に懸念が広がっています。
香港の食品衛生管理当局は今月1日、中国東部の江蘇省にある養殖会社2社が販売し、香港に輸出された上海ガニから、基準値を超えるダイオキシンが検出されたとして、この2社の養殖場で生産された上海ガニの輸入や販売を停止する措置を取ったと発表しました。
香港メディアによりますと、検出されたダイオキシンは、最大で基準値の5倍に上るということです。
2社が養殖する上海ガニは、香港に出回っている全体の7割から8割を占めているということで、香港当局は3日の記者会見で、およそ800キロが市場から回収されたことを明らかにしました。
上海ガニは江蘇省が主要な生産地で、一部は高値で取り引きされるため、業者が産地を偽るなどの不正も、たびたび報告されてきました。
中国メディアは今回の問題を受け、養殖会社のある江蘇省の当局も、調査に乗り出したと伝えていて、中国を代表する秋の味覚の食の安全に懸念が広がっています。
-- NHK NEWS WEB