岐阜県瑞浪市の中央自動車道で起きた土砂崩れで、近くの陶磁器原料メーカーから流れ出た汚泥に発がん性のある有害物質が含まれていたことから、28日から2学期が始まった地元の小学校では、児童たちがマスクを着用して登校しました。
今月18日、岐阜県瑞浪市の中央自動車道で車4台が巻き込まれた土砂崩れでは、近くの陶磁器原料メーカーの敷地内の斜面から陶器の原料の汚泥が道路や近くの住宅地にも流れ出しました。
汚泥には、長期間大量に吸い込むとがんやじん肺になるおそれがあると指摘されている「結晶シリカパウダー」という有害物質が含まれ、住民からは不安の声が上がっています。
地元の小学校では28日から2学期が始まり、現場の住宅地を通るおよそ40人の児童たちはマスクを着用して登校しました。
岐阜県は、この住宅地の2か所で「結晶シリカパウダー」が空気中に含まれる濃度を調べていて、結果は今週末ごろに出る予定ですが、これまでのところ、粉じんなどの量は環境基準を下回っているということです。
この地区に住む女性は「マスクでの登校は息苦しそうで子どもたちがかわいそうです。復旧作業はだいぶ進みましたが、早く子どもたちが安心して登校できるようになればいい」と話していました。
-- NHK NEWS WEB