アメリカのトランプ次期大統領は次の中国大使に起用したアイオワ州知事とともに演説し「アメリカと中国の双方が利益になる関係を築いていく」と述べ、中国との関係について経済分野を中心に強化したい意向を示しました。
トランプ次期大統領は8日、中西部アイオワ州を訪問し、支持者の前で演説しました。この中でトランプ氏は「われわれが関係を改善しなければならない最も重要な国の1つが中国だ」と述べたうえで、次の中国大使に起用するアイオワ州知事のブランスタド氏を壇上で紹介しました。
そして、「われわれは雇用を取り戻す。中国は非常にタフであり競争は激しいが、お互いに敬意を払い、アメリカと中国の双方が利益になる関係を築いていく。ブランスタド氏はそれを先導してくれるだろう」と述べ、経済分野を中心に中国との関係を強化したい意向を示しました。
米中関係をめぐってトランプ氏は先週、長年の慣例を破って正式な外交関係のない台湾の蔡英文総統と電話で直接会談し、今後の中国との関係への懸念があがる中、ブランスタド氏の起用については中国側から歓迎する声が出ています。
一方、トランプ氏は次の労働長官にファストフード店などを展開する企業の最高経営責任者、アンディ・パズダー氏を起用すると発表したほか、中小企業局長官にはプロレス団体のトップを務めたリンダ・マクマホン氏の起用を決め、トランプ氏の人脈による閣僚人事が話題となっています。
-- NHK NEWS WEB