中国やロシア、それにインドなど新興5か国でつくるBRICSの首脳会議が、中国南部で3日から始まり、中国の習近平国家主席は演説で、アメリカのトランプ政権を念頭に保護主義的な動きをけん制する一方、北朝鮮が核実験を行ったことについては言及しませんでした。
BRICSの新興5か国の首脳会議は3日間の日程で、中国南部の福建省アモイで始まり、3日は各国の企業関係者などおよそ1200人が、貿易や投資について話し合うフォーラムが開かれました。
はじめに中国の習近平国家主席が演説し、「われわれは世界平和の擁護者であり、安全秩序の建設者だ」と述べたものの、北朝鮮が核実験を行ったことについては言及しませんでした。そのうえで、「世界では保護主義的で内向きな傾向が高まっているが、われわれは開放的な経済の建設と貿易や投資の自由化を推進しなければならない」と述べて、アメリカのトランプ政権を念頭に保護主義的な動きをけん制しました。
そして、「情報や技術、資金を生かしてウィンウィンの関係をつくりだそう。中国政府は中国企業の他国への進出を奨励し、他国の企業の中国への投資を歓迎する」と述べて、各国に連携を呼びかけました。
中国は今回の会議を来月、共産党大会が開かれる前の外交上の総仕上げの行事と位置づけていましたが、北朝鮮が核実験を実施したことで水を差された形となりました。
-- NHK NEWS WEB