安倍総理大臣は6日からロシアのウラジオストクを訪問し、7日、プーチン大統領との日ロ首脳会談に臨みます。会談で両首脳は、北方領土での共同経済活動で優先的に取り組む事業について、海産物の養殖や風力発電の導入など5項目に絞り込み、近く現地調査を行うことで合意する方向で最終調整に入りました。
安倍総理大臣は6日から2日間の日程で、ロシア極東のウラジオストクを訪れ、ロシアやアジア太平洋地域の国や企業の関係者が出席して開催されている「東方経済フォーラム」に出席するほか、7日、プーチン大統領との日ロ首脳会談に臨みます。
会談で、両首脳は、核実験を行った北朝鮮への対応を協議するほか、北方領土での共同経済活動で優先的に取り組む事業について、海産物の養殖、温室野菜の栽培、島の特徴を生かした観光事業、風力発電の導入、それにゴミの削減対策の5項目に絞り込み、早期実現に向けて近く現地調査を行うことで合意する方向で最終調整に入りました。
また安倍総理大臣は、北方領土の元島民の自由な往来に向けて、航空機を利用した墓参を定期化するとともに、北方4島への出入域地点も増やすよう要請する方針です。
さらに、首脳会談に合わせて、経済協力プランをめぐって両国や民間企業の間で、高齢者医療や郵便などの分野に関する30を超える合意文書などが取り交わされることになっています。
一方、安倍総理大臣は、韓国のムン・ジェイン(文在寅)大統領との日韓首脳会談も行うことにしていて、北朝鮮への制裁を強化する新たな安保理決議の採択や、未来志向の関係構築に向けて、緊密に協力していくことを確認したい考えです。
-- NHK NEWS WEB