経営再建中の東芝は半導体子会社の売却交渉を進めていますが、今後の需要拡大に備える必要があるとして、岩手県北上市に半導体の新工場を建設することを決めました。
発表によりますと、東芝は6日に開いた取締役会で完全子会社の東芝メモリが手がける「NAND型フラッシュメモリー」と呼ばれる半導体の生産能力を増やすため、岩手県北上市にあるグループ会社の敷地とその周辺に新工場を建設することを決めました。
東芝メモリはこの半導体を三重県四日市市の工場で生産していますが、スマートフォンやデータセンター向けに需要の拡大が見込まれるとして、来年から建設工事を始められるように地元の自治体や地権者との交渉を進めるとしています。
工場の完成時期や投資額、それに生産規模は未定としています。東芝は来年3月末までに債務超過を解消して株式の上場を維持するため、東芝メモリを売却する方針です。
ただ、激しい国際競争が続く半導体業界で東芝メモリが競争力を保つには、今のうちから生産能力の増強を進める必要があると判断し、新工場の建設を決めました。
-- NHK NEWS WEB