ロシアを訪れている安倍総理大臣は7日にプーチン大統領や韓国のムン・ジェイン(文在寅)大統領との首脳会談に臨みます。安倍総理大臣は、プーチン大統領との会談で、北朝鮮に対し国際社会が連携して圧力を強化する必要性に理解を求め、国連安全保障理事会で新たな制裁決議を採択できるよう協力を求めることにしています。
ロシア極東のウラジオストクを訪れている安倍総理大臣は、7日午後、ロシアやアジア太平洋地域の国や企業の関係者が参加する「東方経済フォーラム」に出席しスピーチを行うことにしています。
この中で安倍総理大臣は、北朝鮮が先月、日本の上空を飛び越える弾道ミサイルを発射し、今月3日には6回目の核実験を強行したことを受けて、世界全体の平和や法と秩序に対する挑戦を飛躍させているとして、核兵器や弾道ミサイルの計画を放棄させるため、国際社会が最大限の圧力を加えるべきだと訴えることにしています。
そして、日ロ間の経済・安全保障の関係を強化し、北東アジアを安定させる必要性を説き、現在も平和条約がない事態に2人で終止符を打つことを、プーチン大統領に呼びかけたい考えです。
このあと、安倍総理大臣は、プーチン大統領との日ロ首脳会談に臨み、国際社会が連携して北朝鮮への圧力を強化する必要性に理解を求め、国連安保理の常任理事国として、新たな制裁決議を採択できるよう協力を求めることにしています。また、会談では、北方領土での共同経済活動で優先的に取り組む事業を、海産物の養殖や風力発電の導入など5つに絞り込んだうえで、早期実現に向けて近く現地調査を行うことで合意する方向で最終調整が進められています。
一方、これに先立って安倍総理大臣は、韓国のムン・ジェイン大統領と日韓首脳会談を行い、北朝鮮に対する新たな制裁決議を早期に採択できるよう、アメリカとともに緊密に連携していくことを確認するとともに、慰安婦問題や韓国の元徴用工をめぐる日本の立場を改めて説明することにしています。
-- NHK NEWS WEB